ポポロクロイス物語感想 ポジティブ編
2015-04-03 Fri 16:53
前回記事で愚痴を書き殴りまくったので、今度は良かったことだけを・・・
書きたいと思っていたのですが、普通にストーリー考察含む感想になりそうです。
ネタバレの塊です。
・1と2を比較すると、1のシナリオの完成度が高すぎたために、2の粗がどうしても気になる。
2はラストシーンが最高に最高すぎて、かく言う私も涙が止まりませんでしたが、ストーリー展開は圧倒的に1が良かったです。
2を最高傑作に推す人が多い(らしい)のは、難易度・ボリューム・エンディングの総合評価なんだろうな。私は1のが良かったです。

1はゲームフリークで知られる作家・宮部みゆきも絶賛したとの噂ですが、本当に納得の出来です。
キャラの行動原理に、疑問を差し挟む余地がない。これって本当にすごいことですよ。
たいていの創作(とくにゲーム)には「うーん、納得しかねる」という消化不良シーンがいくつか出るものですが、プレイしていて全てがストンと矛盾なく受け入れられたゲームは、正直言って生まれて初めてかもしれません。
1と比較して2はどうだったかというと、前回記事で書き連ねた通りです。

1の感想を丁寧に書きたいので、先に2の良かったところを簡潔に述べると、
最後のナルシアがとにかく最高すぎた。あれは泣けます。ポポロクロイスを泣きゲーたらしめる最高の要因。
こんな最高のヒロイン見たことない、と正直思いましたね!
あのシーンで、あんな最高の言葉を言えるヒロイン、他に存在しないでしょう。

「ポポロクロイスやる予定ないし、いいから何が最高だったのか言えや」という人のためにラストシーンの概要を書くと、

世界を消滅させるほどの、脅威の災厄を倒したピエトロ一行。疲弊しきった仲間を帰還させたピエトロは、最後に災厄を再び封印しに祭壇に戻る。封印は当然容易なものではないため、生きて戻れない可能性が高いことを、ピエトロは承知していた。そのために一人で戻ったピエトロの元に、ナルシアが単身駆けつける。「置いていくなんてひどい」「私はピエトロと一緒にいたい」。二人でポポロクロイスに生還することを約束し、手を取り合って災厄を封印するピエトロとナルシア。無事封印が完了し、出口へと駆け戻るが、封鎖された扉の前に二人は為す術がなかった。他に出口と呼べそうなものは、遥か上空の吹き抜けのみ。絶望に打ちひしがれるピエトロたちの元に、今度は外壁を突き破って勢いよく海水が流れ込む。森の魔女であるナルシアは、海水に触れると泡になって消える宿命を持つ。ピエトロはナルシアと二人、高台に避難するが、それが苦しいその場しのぎでしかないことは分かりきっていた。とうとう高台の足元にまで海水が浸食し始め、ピエトロはナルシアの両脇を抱え上げる。少しでも、ナルシアが泡になる瞬間を遅らせられるように。そのピエトロの必死の努力を前に、ナルシアは涙をこぼしながらも、感謝の意を述べる。「約束守れなくてごめんね」「わたし今すごく幸せよ、こうしてピエトロと一緒にいられるんだもの」「でもよかったわ、わたしは森の魔女だから。わたしが泡になって消えたら、ピエトロはその泡で上まで泳げるわ」

概要おわり。
こんなセリフ言えるヒロイン、他にいる~~~~~!?!?!?
これまでさんざんストーリーの邪魔をしてきた設定が、まさかこんな形で生きるなんて誰も予想してないでしょ!泣くよ!
なんだかんだあって二人とも生還しますが、このシーンの前後が詳しく知りたい人はポポロ2やってください。あと上記は記憶をもとに書いているので、ナルシアの細かい台詞回しはたぶんちょっと違います。
ナルシアは1作目からずーーっとピエトロに献身的だったけど、ここまで自己犠牲できるってすごすぎるでしょ。しかもそれが物語の進行上、至極当然な流れで描かれてて違和感がないのが本当にすごい。

2の素晴らしかった点は以上でだいたい全部ですね。
他にも良かったところはあったかもしれないけど、前回記事でも繰り返したようにジルバの異常っぷりが気になってしょうがなかったので、あんまり身が入りませんでした。

・1はピエトロ王子がまだ幼くて、自己主張が全然できていない。ピエトロのこの性格にイラつくタイプの人だったら、ポポロクロイス1は楽しめないと思う。私は共感できる側だったので、成長していくピエトロの姿は非常に好感が持てました。
ナルシアもまた、自己主張がほとんどできない。ピエトロとは似た者同士だったので惹かれ合った、と言ってしまえばおしまいだけど、二人が惹かれ合ったのにはもっと切実な理由があったと思う。でないと、ナルシアがあんなにも献身的な理由の説明にならない。

ナルシアとピエトロに共通するもの、それは簡単に言えば「束縛」だったと思う。
何不自由ない暮らしをしているけれど、心は不自由で、窮屈で、何か大事なものが足りていない。それが何なのかは分からない。その「何か」をお互い補い合う関係が、ピエトロとナルシアの関係だ。
それはこの時点では、「恋愛感情」ではない。もっと切実な「自己実現」の関係だった。
大人からのありとあらゆる束縛、押し付けを、はねのける勇気もなく、唯々諾々と過ごす日々を、打ち破るもの。世界の窓を開くもの。それがナルシアにとってのピエトロだった。しかしピエトロにとってナルシアは「広大な世界の窓の一つ」なため、残念ながら二人の関係は平等ではない(そのために2では悲劇が起こる)。
ナルシアにとってはピエトロ=外の世界、自由の象徴のため、どこまでも彼女はピエトロに尽くすことができるのである。
それゆえに、4章冒頭でナルシアが魔力を失うシーンは、本当に胸が痛む。あのストーリー展開は見事だとしか言いようがない。
やはり、ポポロクロイスはピエトロとナルシアあっての物語だと思う。

・白騎士は優しくて頼れる、良い大人。1も2もキャラがブレていなくて非常に好感が持てる。
最終盤のポポロクロイス城でのボス戦で負けて、宿屋から再開になった時、彼が一番たくさんしゃべって、心から悔しくて辛くてたまらないことを力いっぱい主張してくれるところは非常に好感が持てた。
力持ちで、頼れる良き大人として振舞おうとしている一方で、高いところや幽霊が苦手だったりと、万能な存在ではないことをちょくちょくチラつかせるところが、非常に人間味があって良い。

・1のガミガミ魔王はとても良いキャラだ。助けてもらった仁義は尽くす、筋が通った性格をしているため、これまた非常に好感が持てる。
ガミガミシティでアトラクションを見ようとすると彼が必死になって止めるため、アトラクションの内容が最終盤まで見れなくなっているのも良い演出だ。最後に置き手紙一つで消えた彼の心情を、図らずも(シナリオ的には図って)アトラクションが代弁する形になっている。
2の魔王は浮ついたアホのオヤジといった感じで、義に篤い性格が描写されていないため、非常に残念。

・個人的には、ブリオニア最後の生き残りのサボーさんが非常に好きだ。
ブリオニアのポポロクロイス墜落を回避するためには、メインエンジンを壊さなければならない=己の永遠の命を失う、という大事な決断に際して、エンジンへのゲートを「足蹴にして」解錠するシーンに非常に胸打たれた。
サボーさんは、自由を求めて限りある命に身をやつした同胞を尻目に、ひたすらブリオニアで研究を続けてきた孤高の人だ。その永遠の命を、侵入者たちのせいで失わなければならないのである。もちろん、その侵入者ことピエトロたちが魔王の復活を阻止しなければ、ブリオニアで静かに暮らすサボーさんの生活が危ぶまれる可能性は非常に高いわけだが・・・。
あのスイッチを足蹴にしたシーンには、言外に「もう十分生きただろう」という、サボーさんがエゴを捨てる声が聞こえた。名シーンだと思う。

2では、犬を追っかけてる犬面の人としか言いようがない脇役っぷりで、情けないという思いしかない。
オープニングはサボーさんの授業のシーンから始まるんだから、もうちょっと見せ場があったら良かったのになあと思う。
パーティで祝辞を述べるシーンなんか、「あんた今まで何もしてなかったじゃんよ」という思いしかないと思う。前作未プレイだと。

・闇の王のダーナ様が寡黙でほとんど相手してくれないのは、「小さい生き物と会話するのは疲れる」かららしいが、なんとなく説得力のある理由だ。

2にも巨大なキャラが何人か出てくるが、そいつらは揃いも揃って「おや?・・・まあよい」を繰り返してきて、勝手に納得してこちらに何も説明してくれないので、ただただ不親切だと思う。
身体の大きな存在は、小さな存在と触れ合うと消耗する設定が2でも生きているのだとしたら、事前に説明が必要だったと思う(実際にはその設定は生きてないだろうし、勝手に納得するのは露骨な伏線のため)。

ダーナ様が氷の魔王を追い払うために出兵させたわりに、人間界に渡った魔王を討つ手伝いは一切してくれないことに対してガミガミ魔王たちは怒っていたが、ダーナ様の行動原理は一貫しているため、これはガミガミ魔王たちが自分勝手だとしか言いようがない。
兵士が失われたことについてダーナ様は非常に悲しんでいたらしいが、プレイしているこちらも胸が痛んだ。ダーナ様自身が能動的になるシーンは少ないのに、描写がしっかりなされているキャラだと思う。

・町の人について。
ポクロフさん、パミィの二人は、周りの人たちの反応も合わせて見ることで人物像が浮かび上がってくるキャラだなあと思う。こういう見せ方は、個人的に非常に好きだ。
最初のうちは変人扱いされて、後ろ指さされているのに、どちらも本懐を遂げた後は偉人として見直されている。自分の功績では全然ないけど、後ろ指をさしていた人たちに「どうだ、ざまあみろ!」という思いがした。
変人扱いされている中でも、「偉大なことをしている人だよ、頑張ってほしい」という意見を言っている人もいるのがまた良い。ゲームの登場人物というのは、主張が極端なことが多いが、ポポロクロイスはあらゆる場面で清濁併せ呑んだ描写があってとても良い。

ナグロについて。
ナグロはおっちょこちょいで抜けた感じのあるキャラだが、最終盤では「息子に尊敬される父親になりたい」という理由でバリバリ精力的に働いていて、すごく良いキャラだなあと思った。最近はリアルでこんな人物見ないので、余計に感動した。

そういえば、1で唯一性格がクソなキャラとしてカナリシアのヤンさんがいるけど、2にも出て来たわりに結局何もイベント起きなかったなあ。本当は何か入れる予定だったけど削ったとかかなあ。

カナリシアといえば、最終盤でモンスターを家政婦にしてた爺さんがモンスター村に移住してたけど、村中のモンスターが「自分たちの生みの親」として歓迎してて、良いシーンだなあと思った。こういうあったかさ、とても良いです。

・シナリオや描写に関しては、言いたいことはだいたい書いた気がする。
ポポロクロイスをやっていて、真っ先に感動したのは、顔の同じキャラが少ないこと。もちろんそこそこカブってるキャラはいるけど、言動なんかでキャラがしっかり差別化されてて、すごく良いなと思った。脇役の描写に手を抜かないゲームは非常に好感が持てます。
番人の館のコロシアムの観客席に、一人として同じ顔のキャラがいないのには本当にビックリした。観客なんてテキトーに同じ顔リピテーションさせとけばいいじゃん、と思ってしまうが、このゲームの制作者に手抜きという言葉はないのかと思わされる最たる場面だった。実際はドット打ったけどボツったとか、そういう再利用的な苦し紛れの演出だった可能性もあるけど、なんにしても凄いという感想しかない。

・1は同じ顔の人物はそこそこいるわりに、キャラが立っていて「一人として同じ人間はいない」世界観が際立っていたので、2でドット絵のクオリティが上がって1と違う顔の人物が増えた(1と同じ場所に立っているので、変わったのは見た目だけ)のには最初、結構な違和感を感じた。パラレルワールドに来てしまったかのような。
実際、1の設定を無視しているところがいくつかあるため、2はパラレルの話と捉えてもいいのかもしれない。


長々と書いたけど、ポポロクロイス物語の感想おわり。
ポポローグはナルシアが操作不能なので、現状あんまりやる気が出ません。牧場物語の発売までにはやると思うけど。
ポポロクロイスは、1も2もナルシアが本当に最高でした。最終的にはそれに尽きるね。
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