各タマフリの意味を調べる1
2015-02-09 Mon 15:42
前回各タマフリの読み仮名を見直したことで、ついでに「各タマフリの意味も調べてみよう!」と調べ始めたところ、とんでもない長さになったので、前回記事から切り離すことにしました。

たとえば、癒スタイルの変若水を「どうして『おちみず』って読むの?」と思ったりしたことがある方は、
続きを読むと細かい知識がいろいろ増えると思います。

追記:それでもやっぱり長いので、前後編で2記事に分けることにしました
各タマフリを調べてみた結果

<攻>
●渾身
→字義は「からだ全体、全身、満身」。タマフリ効果は慣用句「渾身の力を振り絞る」と同義。

●吸生
→造語。

●軍神招来
→造語。
軍神とは「戦の神」「武神」あるいは、「神格化された武人」のこと。
ちなみに初期(無印体験版)の軍神招来は斬・突・砕全ての属性を持った万能攻撃でしたが、製品版ではスキル「軍神招来強化・万能」が追加され、物理属性複合効果はオミットされました。

<防>
●挑発
→「相手を刺激して、事件や紛争などを引き起こすように、また、好奇心や欲情などをかきたてるようにしむけること」。
余談ですが、格闘ゲームには挑発モーションが積まれていることが多いですね。効果はゲームによって異なりますが、基本的には対人戦を意識したスパイス的な存在(無くても全く問題ない)。

●堅甲
→「かたくて丈夫な鎧」。
堅甲利兵という熟語で「非常に強い兵力」を意味するそうです。

●天岩戸
→古事記で天照大神が隠れた時に使った戸。
ミタマとして登場するアマテラスが防スタイルではなく空スタイルだった上に、虚空ノ顎の強化スキルばかりで衝撃を受けた人は多いはず。そのせいでアマテラスには「顎厨」というあだ名さえある。
アマテラスは岩戸特化の防オブ防ミタマだろうと期待してたのに・・・! なぜなのか!

<迅>
●韋駄天
→足の速い仏教の神の名前でしょ?「走れメロス」で見たことあるわ!と思ってググったら、Wikipediaに面白いことが書いてあった。
要約すると、「韋駄天は仏教の神、元はヒンドゥー教の神『スカンダ』。スカンダの語源はアレクサンドロス大王(アリスカンダー)」。えっ・・・
スカンダがイダテンになったのは、「建駄天」の表記が書き間違いで「違駄天」になり、道教の韋将軍信仰と混ざって(習合して)現在の表記になったらしい。

足が速いというのは俗信で、教典にはそんな設定は無いらしい。
仏舎利をパクった鬼を韋駄天がとっ捕まえた(=足が速い)と思われているが、実際に載っているのは「鬼にパクられた」という部分のみで、取り返した部分はないそうな。

あと、「韋駄天が釈尊のために方々を駆け巡って食物を集めたとの俗信に由来して「ごちそう(御馳走)」という言葉が出来た」という部分もなにげに興味深い。あー、「ごちそう」って、そういう、あー・・・。

●空蝉
→「この世に生きている人間。古語の「現人(うつしおみ)」が訛ったもの。転じて、生きている人間の世界」「セミの抜け殻、またはセミそのものを指す夏の季語」
どうも「蝉」は完全な当て字で、そこから転じていろいろな意味が出来たらしい。

枕詞の「うつせみの」は、「(人間・世間・現世の意から)『世』『世の人』などにかかる」ケースと、「(蝉の抜け殻の意から)『むなし』『わびし』などにかかる」ケースがあるらしい。シャレオツ~!

なぜか空スタイルだったアマテラスとは対照的に、紫式部はちゃんと迅スタイルでしたね(源氏物語第三帖タイトルが『空蝉』)。なぜか韋駄天の強化スキルしか持ってませんが・・・。無印では迅の精神統一持ちが紫式部しかいなかったので、迅槍使用時は愛用していました。
まあ後に無料DLCで竹中半兵衛が配られて、お株を奪われてしまいますが。

●科戸ノ風
→「罪や汚れを吹き払うという風」。「しなと」は風の吹き起こる所の意。
討鬼伝では「しなど」と濁って読ませますが、濁らせずに「しなと」と読む方がメジャーっぽい?
橘花が千里眼を使う時に「科戸の風の~」と言っていますが、やはり「しなど」と濁って読んでいます。

タマフリ効果は「モーションがスピードアップする(=手数が増える)」というもの。
鬼=罪や汚れ、と解釈すると、モノノフ自身が風のような存在になるタマフリがこの名前なのは自然なことですね。

<癒>
●武神ノ砦
→造語。
ちなみに「砦」の辞書的な意味は「外敵の攻撃を防ぐための建造物」。

●女神ノ社
→造語。
「社」の辞書的な意味は「神を祀る建物」。
こうして改めて見てみると、癒スタイルって建物に関する言葉が2種類も出てるのか・・・建築関係で癒スタのミタマっていたっけ?と思い、太田道灌に真っ先に思い当りました。
太田道灌(江戸城を作った人)は挑発強化スキルばかり覚えるので忘れがちですが、立派な癒ミタマでしたね。

●変若水
→飲めば若返るといわれた水。
万葉集では、ツクヨミが持っている水であるとされていて、「どうか変若水をください」というような歌がいくつか収録されているらしい。
ツクヨミが癒スタイルなのに納得。

月と若返りが結び付けられた信仰は日本以外にもあって、理由として「満月からやがて新月になる(=かくれる、死ぬ)が、三日月になって再び空に現れる」姿が不老長寿を連想させるせいだとされている。

<隠>
●秘針
→造語。
古代中国では、とっさの時に投げつけるために袖の下に護身用の針を忍ばせておくことがあったらしい。投擲用の針って相当デカくない・・・?

●隠形
→呪術を用い、自分の姿を隠して見えなくすること。
隠形法は、真言宗の修法の一つ。

「隠形」でググると藤原千方が引っかかりますね。彼は「金鬼」「風鬼」「水鬼」「隠形鬼」の四鬼を従えていたそうですが、この四鬼が忍者の原型であるとされる、という記述もあります。本当か?
壊スタイルを普段使わないので完全に忘れていたのですが、千方って相馬から分霊でもらうミタマですね。隠スタイルじゃねーんかい。覚えるスキルは断祓を強化するものが多い。隠形強化ねーんかい・・・。

あと、雑魚鬼の「キンキ」は漢字表記だと「金鬼」ですけど、千方が従えてた四鬼がモデルっぽいですね。
まあ酒呑童子が敵じゃなくてミタマ(味方サイド)として登場するような世界ですから、敵のキンキは千方の四鬼とは別の何かなのでしょう。

●不動金縛
→造語。ちなみにタマフリ効果はモンハンでいう「シビレ罠」。
不動は動かないこと、または不動明王の略称。
不動明王(アチャラ・ナータ)って、シヴァ神の別名なんですね・・・知らなかった・・・。

金縛は、眠っている時に意識だけ覚醒して、体は動かなくて・・・という一般的な意味をそのまま指しているんだと思っていたんですが、「金縛」の本来の意味は全然違うんですね。
元は仏教用語で、不動明王が持つ羂索(けんさく)の力で、敵や賊(転じて煩悩)を身動きできないようにする「金縛法」(きんばく・かなしばりほう)を由来とするんだそうで・・・。

「金縛」の前に「不動」が付いているのは、敵を拘束するために「動けない」から「不動」がくっつけてあるだけだと思ってたんですが、まさか不動明王そのものが由来だったとは。ちゃんと調べてみると発見があるものですね。

ちなみに不動明王は、煩悩まみれの救いがたい衆生も力づくで無理やり救うために、憤怒の表情をしているんだそうで。
ちょっと富嶽っぽい感じがありますね。富嶽は攻スタイルですが。

<魂スタイル>
●追駆
→追いかけること。ググっても字義は出ませんね。なぜか類語だけ出てくる。
類語に「追尾」があるのが不思議な感じ。ちなみに追駆強化・追尾スキルは、期待するほどホーミング性能はありません。

●連昇
→造語。
連なって、昇る、ということで、タマフリの見た目をそのまま字に起こした感じでしょうか。
余談ですが、私は魂ミタマ(安倍清明)を入手するまで息吹の連昇を敵の技だと思っていて、見えたらとりあえず距離を取るようにしていました。

無印だと凍結効果のある攻撃をしてくる敵はあまり多くありませんが、極では「地面に白い予備エフェクト→氷柱が生えて凍結攻撃」をしてくる敵がそこそこいます。
そこに連昇のエフェクトが重なると、氷柱の予備エフェクトが全く見えなくなるため、相手次第では非常に危険なタマフリだと思います。特にインカルラ戦が恐い。

●破敵ノ法
→造語。
「破敵」とは文字通り「敵を打ち破る」意味のようです。

「破敵」で調べると、Wikipediaの七星刀のページが引っかかります。遡ること4世紀に、百済王から「護身剣」と「破敵剣」という二振りの霊刀が奉献されたことがあるんだとか。
その後、護身剣は内裏に安置され、破敵剣は将軍に任命印として持たせていた(任が終わると返させた)そうですが、破敵剣は10世紀に焼失。安倍晴明・賀茂保憲(※清明の師匠の息子)らが再鋳造したものの、11世紀にまたしても焼失してしまったそうです。

安倍清明は序盤に手に入るわりに最後まで使える強ミタマですが、無印での性能は破敵ノ法よりも追駆寄りですね。
極では極スキルで破敵ノ法強化・千切増を覚えるため、史実と合わせてスキル群を眺めてみるとちょっとニヤリとできる感じに。

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長くなったので、この辺りで一度分割します。

結局「変若水」を「おちみず」と読むことの明確な理由は見いだせませんでしたが、「月のしずく」という存在があらゆる創作にあることを合わせて考えると、ツクヨミが持っている水は天にある→その水を落としてください、ということから「おちみず」の呼び名がついた感じですかね。「変若」というのは完全な当て字です。

残りは空、賭、壊、献。
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